となりのサイコパス?
心理学者マーサスタウトが書いた「良心をもたない人たち」という本が衝撃的だったので紹介します。
なんと、人間の25人に1人はサイコパスだと言うのです。

- 作者: マーサスタウト,Martha Staut,木村博江
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2012/10/04
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 8回
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サイコパスとは、良心をもたない人のこと。
普通の人は悪いことをしたら自分を責める「良心」を持っているけど、サイコパスには最初からその機能がないんですって。
だから周りの人を駒だと思っていて、自分の目的を達成するためには何の悪気もなく利用できるのです。
彼らは善悪の区別がつかないわけではなく、区別はついても、行動が制限されないのだ。
頭で善と悪のちがいはわかっても、ふつうの人びとのように感情が警鐘を鳴らし、赤信号をつけ、神を恐れることがない。
罪悪感や良心の呵責がまったくないため、できないことはなにもない人たちが、二五人に一人いる。
サイコパスとは、映画に出てくる猟奇殺人をするような特殊な人かと思っていました。
でもそうではなくて、普通の人に紛れています。
25人に1人と言ったら身近に何人かいるはず。
家族や親戚のようなごく近い人にもいる可能性があると考えると、ゾッとしました。
サイコパスの特徴
サイコパスは自分の目的を遂げるためには何でもできます。
ほめ言葉や脅しで人を操り、嘘をつき、陥れます。
本性がバレそうになると、嘘泣きで同情をさそうこともあります。
他人にひどい仕打ちをしても何も感じない「完全なる悪」なのです。
何も感じないなんて、普通の人には理解不可能な世界ですよね。
注意点として、サイコパスは表面的には素敵な人に見えるということです。
最もよく目につく特徴の一つが、口の達者さと表面的な魅力である。
サイコパスは、それでほかの人びとの目をくもらせる──
一種のオーラとかカリスマ性を放つのだ。
そのため彼らは、最初のうちは、まわりにいるふつうの人びとよりずっと魅力的でおもしろい人間に見える。
ほかのだれよりも気さく、真剣、〝複雑〟、セクシー、楽しい、といった印象をあたえる。
そのため、知能が高いサイコパスは会社で出世しやすいとのこと。
時々「上司がサイコパス」という話を聞きますが、これは納得行くことだったのですね。
知能が高いので、サイコパスであることを巧みに隠す技を身につけているところが腹立たしいです。
何も感じないので、そもそも自分がサイコパスだって気づいてない最強の人もいるでしょう。
思いやりがある態度も計算のうちです。
ひとたび自分の思うように人をコントロールできないと分かったら、本性を表します。
ちなみに、知能が低いサイコパスは寄生するんだそうです。
本にはヒモになった男性の例が出ています。
サイコパスへの対処法
本には対処法を13個あげています。
その中で、特に重要と思ったのは「世の中には良心がない人がいることを知ること」、「判断に迷ったら直感を信じろ」ということ。
確かに良心がない人がいる事実を知っているだけで、無駄に悩む時間が省けます。
「なんであんなことするんだろう」って悩んでも意味がありません。
サイコパスは宇宙人なので、自分と同じ物差しで見ても理解できないからです。
また、サイコパスは上司だったり権威がある職業に付いていることが多く、ちょっとおかしいと思っても「あの人がサイコパスなわけはない、他の人も何も言ってないし」とつい思ってしまいます。
そういう時には、何かおかしいと思った自分の直感を信じることです。
直感は見えないものを感じ取っているのです。
私も外面がいい上司が「何でそこで怒るの?」というところで豹変して「怖っ!」と思ったことがあります。
「豹変させるようなことを言った自分が悪かったかな」と思いましたが、それがサイコパスの手口ですから騙されては行けません。
直感を信じるのみです。
本には、サイコパスからは逃げて関わらないのがベストとあります。
しかし上司だった場合は無理ですよね。
要注意人物ということをいち早く察知して、必要最小限に関わり、弱みを見せる情報は与えず、無難にやり過ごすのみです。
危険人物だということを察知するところから、全ては始まるのです。
周りに思い当たる人がいる方は、この本を読んで備えることをおすすめします。

- 作者: マーサスタウト,Martha Staut,木村博江
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2012/10/04
- メディア: 文庫
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次にこの本も読む予定です。