中年の掃除好き
20代のころ、中年以降の人はどうしてそんなに掃除が好きなのか不思議に思っていた。
掃除の話でそこまで盛り上がれるのが信じられない。
あのグッズを使うと綺麗になるとか、こうやって掃除しているとか。
正直つまらない。
そこまで熱意を持って話す内容じゃない。
でも自分が中年になって、その理由が分かった。
若い頃に恋愛に注いでいた莫大なエネルギーが有り余るので、余ったエネルギーの1部が掃除に向かうのだ。
恋愛って余計なこと考えたり、心配がつきなかったり、めちゃくちゃエネルギーを使う。
結婚したりして落ち着いて、そのエネルギーの行き場を失うと、はけ口が必要。
そこで掃除が出てくる。
掃除って面倒だけど、いったんやり始めるとどこまでもエネルギーを使える。
きたない所はいくらでも見つかるし、エンドレス。
ゲームでいうと、止め時が見つからない「どうぶつの森」状態。
ずっと遊び続けられるゲームみたいなものだ。
それなのにずっとやってても誰にも文句を言われない。
むしろ褒められるかありがたがられる。
さらに恋愛とは違い、常にいい結果になる。
掃除をするほどにきれいになって、報われる感が大きい。
自分をダメにする恋愛はあるけど、自分をダメにする掃除はない。
人の旦那を奪うのはダメだけど、人の家を掃除するとむしろお金になる。
「恋愛」だったら問題になりそうなことも「掃除」だったらむしろ立派な人っぽい。
- 掃除にのめりこんで周りが見えない
- 掃除中毒
など。
なんて素敵なエネルギーのはけ口!
中年以降の人が夢中になるのも当然だ。
フローリングのワックスのことを考えると興奮して、なかなか寝付けない。
年末休みに大掃除するのを楽しみにしている。
面倒だけどワクワクする。
中年の人が掃除の話で盛り上がっていたら、恋愛話だと思って許して欲しい。